ウェブの探索
通関や輸出管理の業務に必要な情報は、行政機関のウェブサイトで簡単に調べられるようになりました。
いろいろ検索できる世の中になると、古い情報も調べたいという欲が出てきます。
しかし、ウェブサイトは常に更新され、ひと昔の前の情報は削除されたり、リンク切れになったりして、上手く見つからないことがあります。
一度消えた情報は二度と戻らないのでしょうか? 答えはNo。そこで役立つのがウェブアーカイブです。
ウェブアーカイブとは
ウェブアーカイブは、ウェブページのスナップショットを定期的に保存するシステムで、過去のウェブページを閲覧することが可能です。
ウェブアーカイブの使い道
ウェブアーカイブは以下のような目的で活用することができます。
- 過去の情報の参照
ウェブサイトが更新されて情報が失われた場合や、ウェブサイト自体が消えてしまった場合でも、ウェブアーカイブを利用すれば過去の情報を参照することができます。 - ウェブの歴史の探索
ウェブアーカイブは、ウェブの歴史を探索するための貴重なツールです。特定のウェブサイトがどのように進化してきたかを追跡したり、調査したりすることができます。 - データの保存
ウェブアーカイブは、短中期的にウェブ情報へのアクセスを保障するだけではなく、歴史資料を未来に残していくという長期的な意義を持っています。
ウェブアーカイブを使った検索
Wayback Machineと使い方| 国立国会図書館リンク
通関や輸出管理の業務は、時とともに変化します。過去の業務内容や手続きに関する情報はWayback Machineで参照することができます。
税関HPや安全保障貿易管理HPは、2002年のウェブサイトまで遡ることができます。日本機械輸出組合HPでは、以下のように9.11米国同時多発テロ翌年のセキュリティ対策導入に向けた準備段階の情報を見つけることもできます。
昨年9月の同時多発テロ事件以降、米国ではホームランド・セキュリティに対する意識が高まっております。これを反映して、米国へ流入する輸入貨物ならびに輸入経路のセキュリティを高めるためのプログラム、C-TPAT(Customs – Trade Partnership Against Terrorism)、CSI(Container Security Initiative)が米国関税局から発表されました。こうしたセキュリティ・プログラムの基本的目的は、輸入貨物に紛れてテロリスト、武器・爆発物、生物・化学兵器、麻薬などが米国内に流入することを防ぐことにあり、特にコンテナ貨物の約98%が何等のチェックも受けないまま米国本土に陸揚げされている現状への強い危機感が背景にあります。
WARPと使い方| 国立国会図書館リンク
WARPは国立国会図書館が運営するウェブアーカイブで、日本国内のウェブサイトを収集しています。
国の機関のウェブサイトは、毎月1回アーカイブされています。ファイル内のリンク切れのためにWayback Machineで見つからなかったファイルも、WARPでの検索ならヒットすることがあります。
たとえば、リンク切れURL:http://www.customs.go.jp/tokyo/content/20140529_aeo_1.pdf (東京税関の資料)をWARPで検索すると次のようなアーカイブを見ることができます。
世界のウェブアーカイブ| 国立国会図書館リンク
そのほか、世界にはさまざまなウェブアーカイブがあります。
まとめ
ウェブアーカイブは、ウェブが常に変化し続ける世界で、過去の情報を保持し、私たちに通関と輸出管理の業務の歴史を伝え理解の手助けをしてくれる強力なツールです。正しい知識を蓄えて、誰にも負けない仕事をしましょう。